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性行為で注意しなければいけない淋病!原因の1つがオーラルセックス?

2020年06月09日

淋病の原因菌である淋菌は、生存のために二酸化炭素を必要とするので人体を離れて長時間生存することは不可能です。淋菌が生存・成長し増殖するには二酸化炭素のほかに、一定以上の気温と栄養素が揃うことが必要になります。これらの条件がすべてそろっているのが、性器粘膜になります。性器粘膜との濃厚な接触の最たるものが、膣への挿入を伴う性行為です。淋菌は精液や膣分泌液などに大量に分布していることから、感染のリスクは高く30%程度と推測されています。単純に考えれば4回の性行為を感染者との間で持てば、ほぼ淋菌に感染することを意味するのでリスクの高さを了解することができるでしょう。

しかし濃厚な性的接触は何も狭義の性行為に限定されるわけではありません。粘膜は口腔内部から肛門にいたるまで、身体の内部にあまねく分布しています。皮膚では角質を含む表皮で覆われているので、新陳代謝が正常に維持されている限りバリア機能が作用するので細菌類が容易に感染することはできません。これに対して粘膜にはそのようなバリア機能は存在せず、外敵に対してむき出しの状態になっています。もちろん体内にあっても免疫機能は存在していますが、皮膚のバリア機能に相当する機序は作用していないので、淋菌を初めとした微生物が感染するのは容易です。

そのため成功以外にも、粘膜を無防備に淋病の原因菌に暴露する行為にはオーラルセックスもあることを指摘しなければなりません。コンドームの使用動機の主なものに、希望しない妊娠を回避すると言うものがあります。避妊がコンドームの主要な利用目的との認識をもっている場合、妊娠の可能性が無いオーラルセックスのときにはコンドームを使用しない選択をする方が少なくありません。

確かに妊娠を想定する必要はないものの、精液や膣分泌液には大量の淋菌が含まれています。オーラルセックスは精液や膣分泌液に口腔粘膜が直接接触することになるので、淋菌が容易に感染することを可能にします。オーラルセックスが主要な性サービスを利用する方や、性風俗従事者のなかで淋病や淋菌性咽頭炎などが急増しているのも、こういったリスク要因が関係しているものと評価することができます。現時点において淋病を初めとした性感染症の原因菌の伝染を防止するには、コンドームが容易で効果的な方法なのは確かです。避妊目的だけでなく性感染症防止という観点から、積極的なコンドームの使用が望まれます。